« kanami-story07 | メイン | tour 12 合体 »

2008年06月28日

パリより

パリ、ゲートデリオン近くの臭うオンボロホテルの窓から身を乗り出しながらオープンワイヤレスを探してアップ中。
どうしたわけかカナミ絶好調。前回に引き続き珍道中日記を書きますね。
day 14
ボスニア/ヘルツェゴビナ(正確にはヘルツェゴビナにある)モスタル、シングルス2回戦は本当�ノなんでこれが本戦2回戦?という有り難い相手にあたるラッキーで快勝。しかしダブルス。クロアチアの選手と組んだが頭は使わず表情は暗く、ファイナルになるも最後はどんより暗い雰囲気で意気消沈する始末。またまた始末書。
街を歩いてコートまで行ったが、やはり激戦の爪痕多く残すところであり、物乞いもいて物騒な雰囲気である。
毎日の手洗い洗濯に疲れてきた。
day 15
シングルス準決勝はボスニアの体格の良いお姉さん。ぴったりのスコートウエアーが決まっていてパワーもありそう。しかし試合が始まってみるとなんと最初のスマッシュ練習5回連続空振り。そしてストロークも全く入らずとすべてがあさっての方向に飛んでいく始末。日本人相手に緊張したのかどうなのか。ラッキーというよりもちょっと心配になるくらいに旅立っていた。大丈夫かなあ。カナミのテニスは雑でサーブも悪く、このままでは明日勝てない。しかも自主的に練習する気もなく、またまたしぼられ練習。毎日怒られている感じである。
帰りに世界遺産のモスタルの橋に。前もって調べていないのでわからないが、数百年前の街並がそのまま残る感じで綺麗である。街はヨーロッパ選手権で大騒ぎ。
day 16 6/21/08
今日も7時起床。バナナや水を買いながら30分歩いてコートへ。アレズニーと練習し、その後サーブを調整。いよいよ準決勝チェコの第1シードと対戦である。
カナミは予定通りしっかりミスしないようにプレイするが、予想通り相手は完璧にミスなくしかも深く打ち続ける事ができるプレーヤーという事を確認。1−3から作戦を変え、すべての球をエース狙いのハードヒットとドロップショットに切り替え、ラリーをしないようにする。するとこの作戦も良く、たたきつぶす球とドロップの調子も上々でものすごいエースを連発して逆転6−3。セカンドセットも相手に調子を戻させないように集中し打ちまくって落としまくって6−1。かなりに実力者に完勝であった。
カナミの球は今この14歳以下の時点ではヨーロッパ選手にも脅威である。問題はこれから身長差が出、180cmオーバーのヨーロッパ選手にこの球が通用するかということ。テクニックをもっと磨く必要がある。
今日も試合後に練習。セカンドサーブを完璧にする事に重点を置く。
トーナメントディレクターが次週のcacakに交渉してくれ、予選免除で出場できる事になる。
決勝進出のご褒美としてモスタルの橋の横のレストランでご飯を食べる。
day 17 6/22
早朝練習では相変わらずサーブに重点を置く。斜めのスピンがかかったセカンドサーブがネットを高く超え、狙ったコースに落ち、しっかり伸びるように練習。対戦相手の14歳以下クロアチアナショナルチームの一員バーゴちゃんはオールラウンドに攻撃してくる選手で、今日はこれといって作戦はない。頑張って打ち、頑張って走るだけである。
試合は予想通りの打ち合いとなるもカナミの調子も良く、サーブも効果的にレシーブミスを誘い、5−1。そこで油断のつまらないミスから悪い癖で凡ミスを5連続してしまい5−3。そこで踏ん張ってあとは完勝。バーゴちゃんが調子を上げる前に速攻で試合を終わらせた完璧なゲームであった。
とにかく前大会途中から、予選1回戦でふがいない試合で負けて以来カナミの調子は最高で、フォアもよくエースが決まり、ドロップも完璧。このままヨーロッパで暮らすのがいいかもしれない。
モスタルの大会の感想は、ツヅラと違ってこのクラブで選手育成をしておらず、よって単に大会を催すクラブとしての存在であり、観客も全くなし。綺麗なクラブなのにちょっと寂しい。
友達になったアレズニーは毎日問題を起こして大騒ぎとなっているし、お母さんもロシア語のでっかい声で大喧嘩しながら戦っているわけだが、敗戦した準決勝はついにディレクターがコートに入って皆をなだめながら試合となった。しかし試合後、日本なら「あの野郎!」となるところが皆、「いい試合だった」と。ディレクターも疲れたろうが同じことを。何事も起こらない平凡な試合の方が運営側にとっては楽であろうが、こういったディレクターの姿勢は素晴らしいし、キッズテニスカップを運営する我々も見習うべき事であろう。大会とはエキサイティングなものである。
Cacak までの移動を交渉し、明日2試合戦う事となって深夜バスをやめ、値切って300ユーロでフロントのおばちゃんの娘に送ってもらう事に。7時間オンボロランクルの後部座席に揺られ、排気ガスに頭痛しながらなんとかセルビア、チャチャックに到着。ホテルフロントは一言も英語が通じず、偶然来たアレズニーにクロアチア語で通訳してもらい、クーポンが必要という事でタクシーでクラブまで。ボスニアとセルビアは通貨が全く違い、アレズニーのお母さんにお金を貸してもらう。クラブではオープニングセレモニー中でお子様ダンスもあっていたが夕食のため途中退席。ホテルまで気のいい兄ちゃんに送ってもらい、下のイタリアンで夕食。疲れた。
day 18 6/23
ディレクターの好意で1回戦は4ラウンド目に。中々おいしいハムの朝ご飯を食べ、午前ゆっくりして11時にタクシーでクラブへ。小さな街の4面しかない小さなクラブであるが、ここではしっかり選手育成を行っており、ジョコビッチもプレーした事のあるクラブ。アットホームである。
エントリー費、ホテル代を払うがレストランを含め、この国はカードが全く使えず苦労する。
40度を超えそうな暑い中、相変わらず熱い熱い戦いばかりで8時から始まった試合の4ラウンド目は午後3時。予選上がりのロシア、ウラル地方から来た体格の良い選手と対戦。かなりのハードヒッターであるがお父さん曰く「モスタルチャンピオンということで…」ということで最初ガチガチに緊張が見られ、その後も帰って来れずにごっつぁん完勝。わざわざ遠くから来たのにすんません。さんざん待って午後8時に2回戦はセルビアの実力者。小さな体からしっかりストロークを打ち、走るの早くてカウンター巧い。しかしカナミ前週からの調子を維持して4−0。ところがここで油断して6−2。これで相手は調子づき、セカンドセットは一進一退の展開で4−3。この時悪い癖の凡ミス連発で4−4。あららこの流れでは… と思ったところでラッキーなポイントにも助けられ6−4。運が良い試合であったが好調なときはこんなものか。
でかい体と声で応援、アドバイスするお父さんと応援団はカナミのショットにも拍手を送り、終了後は全員で拍手、相手のジャッジも素晴らしく、こんな試合はいいなあと思う。
今日のカナミのテーマは「顔」。連続する凡ミスを矯正するために嫌な顔をしないように指導。これはかなりできた感じであるが凡ミスは続く。修行は延々と続くのである。
day 19 6/24
今日も not before 11 。しかし昨日に続き日陰で37度を記録するほど熱く、アレズニーは連戦の疲れで胃けいれんを起こしリタイア。カナミはマケドニアからきた細身の美人を対戦。しかしこれも最初から滅一杯に打ちまくり。どうもカナミの強打を皆恐れているらしく、先に打ちまくる作戦のようであるが入らない。よって今日も楽勝。しかし課題もあり、連続する凡ミスに対処する必要がある。ダブルスはテニス歴2年のポルトガルのマリアと組むが、彼女は思い切りもよくできる事をしっかり行い、カナミは自由自在に動き完勝。表情も良かった。
夜は冷えるがこのホテルにかわって毎日お湯が出ず、水で気合いのシャワーであったので部屋を換えてもらう。
day 20 6/25/08
あまりに暑いので準々決勝は午前8時から。6時起床して食事するもカナミが腹痛を訴える。ついに連戦の疲れが来たよう。
タクシーで会場に向かうも吐き、コーラと薬で様子を見るとジワジワ回復傾向が見られ、軽くアップ。試合前にはほぼ腹痛も収まる。対戦は地元セルビアのしっかりした実力者であったが圧勝。今日初めてエースの数を数えると2セット6−0、6−2で22本のノータッチエースを取る。いったい先月の全国選抜でヨロヨロに負けたのは何だったんだろうか。今は全日本14歳以下どころかくるみちゃんにでも勝てそうな勢いである。とにかく完璧なほど好調。どこまで続くか。
3時からダブルス。昨日は奇跡的に勝ったチームオブリガード(他に比べるとずんぐりの同じ体系チーム)は2回戦ファイナル1−4から大逆転で勝ち、準決勝もセカンドタイブレークで逃げ切る。いやいやこちらはダブルスとはいえ相当のがんばりを見せ、親もコーチも必死のアドバイスである。負ける事がよほど嫌いなんだろうなあ。
カナミはパートナーのミスで嫌な表情をし、無視することをさんざん怒られた前回のダブルスを反省し、終始笑顔でパートナーを励ます。
day 20 6/26
朝の練習中、課題が残っているのにさっさと練習を終わろうとするのでさんざん怒られる。目の前の準決勝に全力を尽くし、準備できないやつはアホである。何のためにここに飛んできたのかしっかりしぼられる。試合前でも関係ない。媚を売るような関係で作り上げる結果はむなしいものである。
対戦はセルビアの14歳以下上位者。ヤングスターにも出場するので実力もあるが、体格は格別。175cm、70キロ?位で素晴らしく正確な重いストロークを攻撃的に打ってくる。カナミは押されてエースの調子はあがらないものの、しっかり走ってしっかり返し、テクニックを駆使して会場を沸かせ、6−3、6−3で逃げ切る。課題は体力であり、最後は勝っているのに死にそうな表情。後1ゲーム長かったら危ない試合であった。
チームオブリガードのダブル決勝は実力差は何ともしがたく準優勝。しかしこういった結果を出した事によって、「シングルスはもう一人の自分と組むダブルスである」という事を自覚できたのではないか。
5カ所蚊に刺された以外体調は万全。明日いよいよETA2連勝を懸け決勝である。
day 21 6/27
朝の練習をしっかり行う。サーブの調子も上々。相手はセルビアの14歳以下3位。決勝まで上がってきただけあってしっかりとしたテニスと猛烈なアタックでエースをかなりの数取られるも落ち着いた試合運びで完勝。昨日もアドバイスは少なかったが、今日はほとんどその必要なし。自分で自分をコントロールできていた。これでモスタルの1回戦から数えると11連勝という事になるが、随分貫禄も出てきた。問題はすぐに調子に乗って元の自分に戻るところであり、管理が必要な人間である事である。
地元のテレビの取材もきてインタビューを受け、通訳する。イバノビッチが日本に来たエピソードで決める。
コートキーパーの親父、バーの親父、ディレクターの親父、などなど、この国は変な親父、ちょっと壊れかけの親父がたくさんいる国である。

投稿者 wm : 2008年06月28日 09:38

コメント

コメントしてください




保存しますか?