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2003年07月28日

ホームステイについて真面目なお話

今日はちょっと真面目な話を。
実を言うとこのことに関しては今回遠征した全員の報告書に書くつもりでしたが、こういったことはもっと公にし、選手を育てる、というよりも人間形成として多くの皆さんに理解していただきたいと考え、今日ここに書くことにします。
御家庭の教育方針は色々です。もちろん僕の意見に反対の方々もいらっしゃるでしょう。しかし少なくとも僕という人間はこう考え、それによって人間的評価をします。

img20030728.jpgそう、今日のお題は「ホームステイ」。
今回の遠征は前回と違い、僕も選手と一緒に数件の御家庭にホームステイしました。実は今もそうなのですが、ま、他人同士が商売ではなく一つ屋根の下に納まり、生活するわけですから選手側もホスト側もそれなりに大変ですねえ。
そして世界中のホストファミリーの皆さんは暖かく我々を迎えてくれ、こういった方々のお陰様でそれなりに低価格の遠征は続いているわけですから、我々としてはいくら感謝してもし足りないようなものですね。
今回も総てにおいて素晴らしい歓迎を受け、不束ながら改めて感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。
さて、本当はこういったことは書くべきではないことはよくよく分かっています。しかしホストファミリーの皆さん、子供達の今後の為に書かせてくださいね。
そう、ホストファミリーの皆さんはお客さまを迎えるわけですから本当に心から気を使ってくださり、常に最善を尽くして同じ日々を過ごされます。
ではそれに対して選手...いやいや13歳の人間達はどうでしょう?。暖かい心配りに答えられているんでしょうかねえ。
勿論「テニスの試合」に遠征の大きな意味はあるわけですから練習、トレーニング、日々の調整など、皆それぞれのやるべき事があり、それ以外をホストファミリーの方々一緒に暮すわけですが、その日々の日常生活において今回僕の見る限り、誰一人自ら進んでホスト側に気を使う人間はいませんでした。
自分に選手としてする事がない時にでもソファーに寝そべっていたり、マンガや本を読んでいたり、ファミコンにハマっていたり、テレビを見ていたり、取り留めもないお喋りに熱中していたり...。いつもよりはるか多い料理や洗い物、掃除、洗濯を必死でするホストママの横でですよ。
余りのひどさにステイ先の御主人や僕から「これを手伝え」と言われる事もありますが、誰一人快くは思わず、いやいやと動き出す始末です。
「初めてのホームステイだから...」と言われる方、そうかも知れません。じゃあ何時になったらできるようになるのでしょう?。
そしてこうも思います。日本のお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん...あるいはそれ以外の方々の愛情を一身に受け、あるいはお世話になって彼等13歳の人間はとりあえず生きているのですが、こういった方々に感謝の心を持ち、毎日何か自分に手伝える事はないのであろうか...という気持ちを持って生きる事がないのではないのか?。
簡単に言えば、実家でも自ら何かを手伝う、気を使うということをせず、極端に言えば「テニスが上手にできれば良い」、「学校の成績が良ければいい」という感覚に家族ごと落ちいっている可能性もあります。
本当は感謝の気持ちを持っているのかも知れません。しかし、行動に表さなければ誰にも分からない。
本当にちょっとした事です。一日一つでも良い。簡単な作業を「僕がやります」という一言で人間的には数倍の価値があります。
勿論ホスト側は「ありがとう、いいのよ貴方はやらなくて」と言われます。しかし、自分で自分のできる事を探し、洗い物でも便所掃除でもお母さんの肩モミでも何でも探す事こそ本当の礼儀であり、心から気を使い合うことによってこそお互いの人間性は魅力を増していきますし、そしてそうやって初めてある意味での「家族の一員」となり、心の結びつきも強くなるんじゃないでしょうか。
「そんな子供の頃から気を使わなくったって...」と思う方。じゃあ何歳からそうするんでしょう?。気を使わないで生きていける世の中はありませんよ。
こういった事は「日常」であり、だからこそ難しい事でもあります。
そして僕の目で日本スポーツ界を見渡す時、テニス選手程自分勝手に育てられ、他人に気を使う事ができない半人前の人間が多い競技はないんじゃ無いでしょうか。(個人競技だから...なんて馬鹿げた言い訳)
自分の為に誰が何をしてくれているのか...それをはっきり理解し、日々少しでも心配りの恩返し、あるいはお手伝いできれば最高の人生です。
選手達には、お金やお土産...そんな「モノ」では無い自らの行動の価値を自分で発見して欲しいものですね。
最後に具体的アドバイス。「ジュニアの皆さん、ホームステイでお世話になったら、自ら一日一つでも簡単なお手伝いをしましょう。君の未来は少し変わりますからね。」

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